エイ革の種類と特徴

■エイ革、スティングレイ、ガルーシャ

アカエイと呼ばれる種の革です。(学術名:Dasyatis bleekeri

他にも世界中で様々な名称で呼ばれています。

スティングレー/スティングレイ/Sting Ray/ガルーシャ/Galuchat/鮫皮/RaySkin/梅花皮/Kairagi/カイラギ

エイ革の特徴的な点は、革の上に石が密集してくっついているような構造をしていることです。

この表面の石の一粒一粒が、「歯」と同じリン酸カルシウムでできています。いかに固く丈夫かおわかりになるでしょう。牛は30年、エイは100年と言われる程、非常に丈夫です。

このため古来から刀の柄の部分や武具の装飾品などにも使われてきました。

この革の中心に1枚に1つだけ付いている大きい石、スターマークと呼ばれていますが、これが大きなチャームポイントとなります。一匹のエイから1つしか取れない「スターマーク」は大変貴重で、中国では古くから「天眼」「神の目」と呼ばれています。

仕上げの方法は主に3種類です。

1:ポリッシュ仕上

当店で一番人気の仕上げ方法です。その名の通り表面をポリッシュ(研磨)した仕上げです。ポリッシュすることで表面の凹凸が平らになり、磨かれることできれいに光を反射します。光の角度によってはとても美しく光り輝きます。「海の宝石」と呼ばれるエイ革にぴったりの仕上げです。また石の一粒一粒は球形をしているので研磨すると石の中心部分がより深く削られることになり、より白っぽくなります。石の一つ一つの中でも色彩のグラデーションが生まれ美しい表情となるのも特筆すべき点です。

更にポリッシュすることで石のかなりの部分が削られることとなり、より軽く、より柔らかくなります。これもポリッシュ仕上げの人気の一因だと思います。

但し石のポリッシュ作業は大変な手間が必要です。よって価格がノーマル仕上げより若干高くなってしまいますが、これを補う以上の魅力がポリッシュ仕上げにはあると思います。

ガルーシャ スティングレイ 銀スリ

2:ノーマル仕上

表面の石をそのまま凹凸を残した仕上げです。エイ革の立体感を楽しめるのが最大の特徴です。

スティングレイ ガルーシャ

3:セミポリッシュ仕上

軽く全体をポリッシュした、ノーマル仕上げとポリッシュ仕上の中間にあたる仕上げです。少し凹凸を残しながら、光沢も出す仕上げとなります。流通はあまり多くありません。

 

エイは生物の種としては希少性が高いものではありませんが、革の加工の手間がかかるので簡単に流通量を増やすことができる革素材ではありません。エイそのものは珍しくありませんが、美しく仕上げられたエイ革の価値は高いものと言えます。

更に水揚げされるエイ革の平均サイズは小さく、大きくなるほど極端に数量が減っていきます。その中で良質な革に限れば、更に入手困難となります。

東京店では、スターマークを中心になんと特大A3サイズが確保できるれレアな巨大エイ革があります。一般的には大きなサイズが大変少ないエイ革で、大きな作品作りが可能となります。是非ご検討ください。

 

■連石エイ

スターマークが縦に並ぶように線状に連なって付いている大変入荷が少ないレアレザーです。

前述のエイ革と同じような丈夫な革ですが、価値が高いとされるスターマークが沢山付いているので、そのインパクトある細長い形状をお楽しみください

ガルーシャ 連石スティングレイ