エキゾチックレザー 皮から革へ
約50~60日の長い期間と約20もの工程を経て、原皮(skin)から完成革(leather)となります。そこには日本の鞣し工場(tannery)の世界レベルの高い技術ときめ細かく神経の行き届いた感性があり、それによりクオリティの高い皮革が生み出されます。
以下、製革工程の大まかな流れです。
①原皮
リザード(トカゲ), パイソン(ヘビ)は乾燥した干物の様な状態、クロコダイル(ワニ)は生皮に塩をまぶした塩生の状態で輸入されます。
②水漬け
乾燥原皮を生皮に戻します。塩生皮は塩分を取り除くと同時に付着している汚物を取り除きます。
③裏打ち
皮の裏側の肉片を落とします。
④石灰漬
繊維をほぐし、ウロコや脂肪を除去します。
⑤脱灰
④の工程で皮に入り込んだ石灰を除去します。
⑥浸酸
クロム鞣剤を浸透させる為に皮を酸性にします。
⑦クロム鞣(なめ)し
クロム鞣剤を皮に浸透させます。それによって皮に耐久性や耐熱性が生まれます。
⑧シェービング
革の裏側を削り、厚みを均一にします。
⑨漂白
漂白剤で、爬虫類の地模様(パイソンのアミメ模様等)を除去します。
(地模様を残す場合はこの工程はありません)
⑩クロム再鞣
再度クロム鞣剤を浸透させて耐久性を上げます。
⑪中和
染色等を均一にする為、酸性の革を中和します。
⑫再鞣
革の用途に合わせて、タンニンや合成タンニン等の鞣剤で再度鞣します。
⑬加脂
革を柔らかくします。
⑭乾燥
加脂剤を固着させます。
⑮染色
革をドラムに入れて染色します。
⑯シェービング
革の裏側を再度削って厚さを整えます。
⑰張り乾燥
革の端に何本も釘を打ちつける等して、形を整えて乾燥させます。
⑱仕上げ
艶剤を塗り、光沢のあるツヤ仕上げやマット調の仕上げにします。